梅の枝で草木染め

      2016/01/18

先日フラワーアレンジメントで使った「梅の枝」
捨てるのももったいないな・・・と思い、梅の草木染めに挑戦してみました!
仕上がりはこんな感じです↓↓
草木染め~梅染めの比較
その手順などをご紹介をしたいと思います
まずは梅の下準備から。
梅の枝を(※写真は一部です)
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細かく切ったり、太い枝はハンマーでたたいたりして
エキスを出やすくします。
そのあと台所排水溝用の袋(不織布のもの)に入れて、
口をしばっておきます。
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木の重さはだいたい200g。
不織布の袋、2袋分程度でした。
染めるものはこちら
綿のレース糸・綿晒(さらし)・綿ガーゼ晒
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全部で130g程度でした。
レース糸は「かせ」にして染めます。
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基本的には弊社商品の
天然染料 綿・麻用 そめそめ染色キット うこん
と同じ処方・方法で染めていきます。
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その1:染めるものの前処理
(繊維をカチオン化して染まりやすくする)
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天然の染料で綿は染まりにくいので
エフェクターDSという薬品を使って、染まりやすく(濃く染まるように)します。
まずはエフェクターDS「20g」を小さな容器に入れてお湯で溶いたものを
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水4リットルを入れた鍋(ステンレスもしくは琺瑯など)に入れてよくかき混ぜます。
その中に染めたいもの(まずは水でよく湿らせておいてください)を入れて
火にかけて60℃くらいの水温になってから15分間混ぜます。
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15分経ったら、取りだして水洗いしておきます。
これで「カチオン化して染まりやすくなった布」の完成です!
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その2:染める
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水4リットルを入れた鍋(ステンレスもしくは琺瑯など)の中に
準備しておいた梅の枝パックを入れて煮出します。
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沸騰に近いくらいの状態で、今回は1時間ほど煮出しました。
最初は黄金色のような色だった染め液が、
1時間後には赤っぽい茶色のような良い色になりました!
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枝を取りだしたら、手順その1で「カチオン化」したものを入れて
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沸騰近くの温度で30分程度染めます。
よくかき混ぜながら染めると、染めムラを防ぐことができます。
レース糸は混ぜているうちに絡まってしまわないように
細い棒にひっかけて染めると良いと思います。
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(この方法はその1でも使えます)
随時、液に浸かっている部分を変えながら全体を染めてくださいね。
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30分後、鍋から取り出して水洗いします。
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その3:媒染処理する
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焼きミョウバン60gを少量の湯でよく溶かし
さらに4リットル程度の湯に入れて溶かします。
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その中に、先ほど染めたものを入れ
(すみません、写真を撮り忘れました・・・)
よくなじませて色が変わったら引き上げて水洗い、脱水、乾燥で完成です!
草木染め~梅染めの比較
今回、同じ梅で染めたモノを「前処理」や「媒染処理」の違いごとに並べてみました。
草木染め~梅染めした綿製品
左から
1.「その1:染めるものの前処理」をしなかったもの
エフェクターDSで繊維をカチオン化していない布を水で濡らして一緒に染めました)
2.「その3:媒染処理」をしなかったもの
(染めた後そのま水洗い、脱水、乾燥をしました)
3.焼きミョウバンで媒染したもの
(今回ご紹介した流れで完成したものです)
4.硫酸第一鉄で媒染したもの
(「その3:媒染処理」の焼きミョウバンを硫酸第一鉄に替えました)
どの色も良い色ですね
ただ、エフェクターDSを使用しなかったものはほとんど色が付きませんでした・・・
エフェクターDSで繊維をカチオン化することによってこんなにも染まりやすくなるものなんですね~
ぜひ、綿や麻などを草木染めをする際は
エフェクターDSを使ってみてください!おすすめです
今回染めた布や糸を使って、何か作ってみようと思います!
また完成したらご紹介しますね~
そめこ

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