白抜き柄をつくる~今回は染料を霧吹きで吹き付けます~

      2016/01/18

今日も引き続き「のり」を使った染めについてご紹介します。
前回は「色のり」を使って柄をつくりましたが
・色のりを筆で塗る→http://somex2.blog123.fc2.com/blog-entry-340.html
・色のりを型を使ってのせる→http://somex2.blog123.fc2.com/blog-entry-341.html
今回は柄の部分を「防染(元の生地の色のまま残す)」して
防染した部分以外に「染料液を霧吹きで吹き付け」て染めてみたいと思います。
完成品はこんな感じ
↓ ↓ ↓
110825b.jpg
それでは手順をご紹介しますね~
<1.防染用のりを作る>
【反応染料用捺染糊】 ユニストン FRC-100・・・10g(大さじ1程度)に
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水約2ccを入れて
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よーくかき混ぜます。
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これで防染用のりの完成です。
<2.防染用のりを塗る>
筆や型紙などを使って塗布します。
※型紙の作り方は↓こちら↓のブログ記事に掲載中
・色のりを型を使ってのせる→http://somex2.blog123.fc2.com/blog-entry-341.html
筆でドット柄を描いてみました。
110825_04.jpg
<3.乾かす>
塗布できたらドライヤーや自然乾燥などでよーく乾かしてください。
<4.染めの下準備~布の置き場所を準備する~>
今回使用する防染用のりですが
防染効果は塗布した表面からだけなので
裏面から染料液がかかってしまうと、防染したい部分も染まってしまいます。
そこで今回はざるに布を立て掛けて準備してみました。
110825_06.jpg

今回はこんな方法でやってみましたがこれがベストではないと思います・・・
ハンガーなどに吊るしたりしても良いと思いますし、
なんとか裏から染みてこないような方法を現在も模索中です
<5.染めの下準備~固着液を吹きつける~>
湯100ccにソーダ灰3gをよく溶かします。
→これで固着液の完成です。
固着液を霧吹きの中に入れて、防染用のりを塗布した布に吹きつけます。
のりは水分で多少溶けてしまうので、優しくかけてくださいね。
110825_05.jpg
<6.染め>
今回は50倍液(染料1g:水49gの割合で溶いたもの)を使います。
さきほどの固着液と同じように
霧吹きに入れて、<5>の上から吹き付けて染めます。
このまま30分程度放置します。
<7.水洗・ソーピング>
まずはソーピング(余分な染料を洗い流す)液を準備します。
だいたい染めたものの重さの20倍くらい(モノが50gなら1リットル)の湯を沸かします。
その中に【染色助剤】 そめるん ソーピング液 N-3
1リットルあたり3cc程度入れて混ぜておきます。
染めたものを、ざっと流水で洗ったあとで
ソーピング液の中に入れて、余分な染料を落とします。
この作業を行わないと、色落ちの原因になりますので
必ず行ってくださいね。
※ソーピングの写真付き記事はこちら
http://somex2.blog123.fc2.com/blog-entry-340.html
<8.乾燥して完成!>
110825b.jpg
先に黄色(Levafix Yellow CA Gran)の染料液で染めた後で
青色(Levafix Blue CA Granの染料液を部分的にかけたので
緑色になっています。
他にも作ってみました↓
110825a.jpg
こちらは型を使って2色の「のり」を塗った後に
青色の染料液をかけて染めています。
のりはさきほどご紹介した
「防染のり(元の生地の色をそのまま残す」と
前回のブログ記事でご紹介した
「色のり」青色(混ぜた染料はLevafix Blue CA Granを使用)
を使いました。
青色の染料液は
Levafix Blue CA Granの50倍液を使用しました。
「色のり」や型を使用した記事はこちら
・色のりを筆で塗る→http://somex2.blog123.fc2.com/blog-entry-340.html
・色のりを型を使ってのせる→http://somex2.blog123.fc2.com/blog-entry-341.html
今回行った、霧吹きをかける方法は
全体を均一に染めることには不向きですが、偶然の”ムラ”を楽しむことができます。
今回ご紹介したのは
【反応染料用捺染糊】 ユニストン FRC-100という
最後に洗い落とすタイプののりでしたが
弊社には「そめるん防染のり」という落とさないタイプのものもあり
のりが取れなくても問題なければ、こちらの方がのりとしては扱いやすいかもしません。
メリット、デメリットはそれぞれありますので
もしも迷ったときはご相談して頂ければと思います
「のり」を使った染め、ぜひぜひ挑戦してみてくださいね!
そめこ

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