色のりで柄を描きたい

      2016/01/18

先日、お客様から
「反応染料を使って、綿や麻の布に柄を描けないか・・・」という
お問合せをいただきました。
タイダイ染めで柄をつくるような感覚で、染めでお絵描きをしたいというお話でした。
同じようなことができる単体の商品としては「かけるくんソフト」という商品もあるのですが
今回は、タイダイ染めセットにも使っている以下の商品に
・【染料セット】 そめるん 反応染料スティック 7色パック
・【染色助剤】 ソーダ灰 (炭酸ナトリウム)
・【染色助剤】 そめるん ソーピング液 N-3
のりと重曹をプラス+して
・【反応染料用捺染糊】 ユニストン FRC-100
・【染色助剤】 重曹(炭酸水素ナトリウム)
(重曹は、お掃除用のものでもOKです)
やってみようと思います
<1.色のりをつくる>
1)まずは染料液を作ります。
今回は50倍液(染料1gを水49gで溶いたもの)を使いました。
2)染料液・・・2g(常温) に
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重曹(炭酸水素ナトリウム) ・・・1g
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を入れてよーくかき混ぜておきます。
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この時、重曹は完全に溶けきりませんが
染料液とよくよく混ぜてなじませておいてください。
3)2)の中に【反応染料用捺染糊】 ユニストン FRC-100・・・10g(大さじ1程度)
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を入れて
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さらによーくよーくかき混ぜます。
この位よく混ぜたら
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色のりの完成です。
<2.色のりを塗る>
色のりを布に塗布します。
今回は、手ぬぐいの生地に筆で直接描いてみました。
※使用する生地はあまり織り目が詰まっていないものがオススメです。
 また、洗濯のりなどがかかっていると染まりが悪くなるので
 一度洗っておく方が安心です。
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表面に薄く塗ってあるだけでは上手く染まりませんので
生地の裏まである程度浸みこむくらい十分に塗ります。
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塗る量は1度塗ったところにも
再び色のりを塗布(2度塗り)するくらいたっぷりめが良いです。
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別の色を塗るために一度ドライヤーで乾かします。
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別の色を隣り合わせで塗る場合は
1色目をドライヤーなどでよく乾かしてから、2色目を塗ると色が混ざりません。
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のりの表面がある程度固くなったらOKです。
次にお好みで他の色を塗布します。
<1.>と同じ要領で他の色のりも作っておきました。
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色のり同士を混ぜて、色を作ります。
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1色目の色のりをよく乾かしておけば
2色目が1色目の上に塗り重なっても色が混ざることはありませんので
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大胆にはみ出てしまっても、色が混ざることはありません。
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背景に色をつけたい場合も、
最後に色のりで背景を塗っておけば色をつけることができます。
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塗り終わりを裏から見たらこんな感じ
110805_17.jpg
裏まで結構染み込んでいます。
<3.乾燥・スチームで熱処理>
塗り終わったら、ドライヤーなどでよく乾かします。
110805dry.jpg
そのあと、鍋などで蒸す当て布をしてスチームアイロンをかけます。
※一番濃く染まるのは<鍋で蒸す>方法です。
ここで「水蒸気」と「熱」がのりにかかることで、色が染まってゆきますので
じっくりスチームと熱をかけてくださいね。
ちなみに、蒸す際の注意点は
鍋のふたから水滴が落ちないように、ふたと鍋の間に布を挟んでおきます。
アイロンスチームでの注意点は
普通にアイロンをかけると、のりが当て布にくっついてしまう恐れがあるので
ほんの少しだけ浮かして様子をみながら
(アイロンが触れるか触れないかぎりぎりのところ)
スチームをじっくり・たっぷりかけてください
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表が十分にできたら、裏からも熱をかけるのがおすすめです。
スチームアイロンでの熱処理が終わりました!
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<4.水洗・ソーピング>
まずはソーピング(余分な染料を洗い流す)液を準備します。
だいたい染めたものの重さの20倍くらい(モノが200gなら4リットル)の湯を沸かします。
その中に【染色助剤】 そめるん ソーピング液 N-3
1リットルあたり3cc程度入れて混ぜておきます。
次に熱処理が終わった布を、水道の流水でのりの表面を流します。
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のりの表面が白くなってきたら、そのままソーピング液に入れます。
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かき混ぜながら、10分ほどソーピング処理をしたら取り出して
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最後に水洗い・脱水・乾燥をして完成です
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よくみると少しだけ茶色い部分がありますね[emoji:i-201]
どうやら、アイロン中に焦げてしまったようです・・・
アイロンをかける際にうっかり新聞紙の上でかけていたようで、
それが原因と思われます[emoji:i-183]
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他にも型紙を使って柄を作る方法などもありますので
また次回ご紹介します!
そめこ[emoji:i-265]

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